3月だから進路が気になる(ラグビーマガジン4月号)
3月!ということで、本業もプライベートもどったばったしておりますが、ラグビーマガジンに毎年恒例のページが掲載されました。「2016年度主要大学4年生進路」です。
各校から発表になる4年生たちの進路を載せてくれているのですが(っていうか公表するんですね。非公表の人もいますが)、いろんな道があって、じっくり読んでしまう特集です。
エディーにも印象に残った選手、として名前を挙げられたことのある早稲田の本田宗詩選手は三菱商事へ(荻野選手と同じ進路ですね)。おそらく本意ではない注目を集めてしまった櫻井選手は非公表でしたが、慶応は軒並み一流企業の名前がずらり、などなど。
記事としてニーズがあるのかは別として、あからさまな人生の節目で、何を思ってるのか、どう語るのかは非常に興味があるところです。
何かのきっかけで話が聞ければ嬉しいし、そうでなくても、顔も知らない、名前も知らないとしても、これからを歩み続ける若者たちの未来が、少しでも明るいものであるようにと祈りつつ、今日も一日がんばりましょう。
チアリーディングより和太鼓だと思ってる(メインはそこじゃない)
スーパーラグビー開幕!ということで、25日、秩父宮ラグビー場でサンウルブズ対ハリケーンズ戦が行われました。結果については既報の通り、スコア上は惨敗としか書きようのない結果に…。当然ながら当日のスポーツニュースの多くは同日開幕のJリーグを中心に。
結果については、
・3トライ取れたこと、けが人が多い中でよくやったよ、的なポジティブな捉え方と
・どうあがいたってこのスコアになったことは絶望しかない…的なネガティブな捉え方
に二分されているように思います。
私個人としては、NZタイプのチームに対する脆さは相変わらずだなぁと思いつつも、優勝したチームと最下位だったチームの差って確かにこれぐらいかもなぁという気がしています。
ポジティブになれる要素としては、観客の目から見ても試合中に修正できたこと。中鶴選手自身がタックルのことをコメントしていることもあり、ディフェンスの話は出ていますが、オフェンスに関しても前半ハリケーンズの出足の鋭いディフェンスに回す前につかまっていたところを、うまく距離を取ってボールが回りだしたように思います(ハリケーンズの足が止まってきたとか、点差がつきすぎてたし…とかもあるかもしれませんが)。
試合中、何度か気持ちが切れそうに見えたシーンもありましたが、なんとか80分前を向いて戦ってくれた。見ていてもそう思える試合でした。
個々の身体能力の差は今日明日で埋まるものではなく、いかにそういうシチュエーションにしないか、を突き詰めるしかない、とすると、チームとしての成熟度とかけが人のことを差し引くことが許されるのなら、必要なのは何が通用して、通用しなかったのか、どこは修正できるもので、どこはできないものなのかをしっかりと振り返ること。とはいえ、いつまでも差し引きは許されない。次節のキングス戦が本当の意味で試されるというか、今年のサンウルブズを占うものになるのではないでしょうか。あとは遠征時の環境の話も改善されるのか。記事になるのか楽しみですね。
その辺の話はちゃんと専門の人たちが書いてくれると信じて、演出の話なんですが、
なんつーか、マンウィズもチアリーダーもズレてる気がしてなりません……いや、王道だと思うし、実際マンウィズ好きで見に来てるなって感じの人もいたし、完璧にエビデンスのない主観でしかないのだけれど、私はトライのたびにビミョーに出てくるチアリーディングよりは、試合前の勇壮な和太鼓だと思うよ……。
【2/21追記】2/25 サンウルブズ開幕戦の立ち見席 封鎖の件
先日18日のオールスター戦を終え、いよいよ今週末開幕のスーパーラグビー。サンウルブズは初戦に難敵ハリケーンズを迎えます。
で、チケット情報とかを見ていると、ちらちら気になる書き込み。
[速報]サンウルブズ開幕戦の立ち見エリア封鎖とのお知らせ。
— m.minamimura (@minamimura23) 2017年2月17日
2/25(土)スーパーラグビー2017開幕戦にて、運営上の都合により、立見エリアを急遽封鎖することとなりました。
— Stanaka (@WBC51) 2017年2月17日
つきましては、すでに立見席をご購入頂きましたお客様には大変申し訳ございませんが、試合当日「自由席」に交換をして、ご観戦頂きたくお願い申し上げます。
まぁ間違いなく理由はこれですよね↓
ヒト・コミュニケーションズ サンウルブズ オフィシャルサポーター
「MAN WITH A MISSION」
2月25日(土)開幕戦でパフォーマンスを披露!
“ピッチ内スタンディングエリア”に800名を招待
Sunwolves公式サイトより
【ステージ前方に設けられた観覧スペース“ピッチ内スタンディングエリア”】が赤いエリア。つまり立ち見エリアがステージになるから、封鎖、ということですよね。パフォーマンスは11:50~、キックオフは13:15。20~30分で4曲ぐらいやって、撤収して、試合開始直前に開けて……は確かに危うい。運営側の都合で言えば封鎖してしかるべきでしょう。
逆に見に行く側からすると立見のエリアって、好きでここで見たいって人も多いエリア。しかもそういう人って「ずっとラグビーが好きで見に行ってた人」も多いと思われます(エビデンスはないけど)。かくいう私もシーズンに1度はこのエリアで観戦するし、最前列にプロさながらのレンズを持った皆さんが並んでいたりします(”望遠レンズ”の定義については実際注意されていないのだから今回はあまり深く触れない)。また昨シーズンは外国からいらっしゃった方も多くいたイメージがあります。
そういう人ってたいてい「ロイヤルカスタマー」で、味方にするべき人だと思うんですよね。一緒になって盛り上げていこう、応援しようぜ、的な。で、そういう人たちに「立見は封鎖することになったから自由席に行ってね」って1週間前に連絡するのは、あまりに印象が悪いと思うんですよ……。だいたい、それで自由席足りてるの?という気もしますし……。
「MAN WITH A MISSIONのパフォーマンス」にどれだけ集客効果があるのかは私には見当がつかないのだけれど、告知されたのが2/10。ぎりぎりまで調整をしていたのかもしれないけれど、もっと他にやりようがなかったのか、と問いたくなるのは確か。当日封鎖して、パフォーマンスが終わった後は空けとくの?とか、(締切は明日までとのことですが)どれぐらい応募があったんだろう?とか、「MAN WITH A MISSION」が好きでちょっとラグビーにも興味がある、という人はもう自由席も買えないので、B指定の場所や、A指定以上の値段を出してラグビー見に来てくれるのかな?とか、一度立見を買ってこういう扱いを受けた人って、次からどういう気持ちでチケット買うのかな、とか、とか……。
行ってみないとわかんないですし、ジャパンSR側の意図は聞いてみないとわからないのだけれど、なんだかスッキリしないところも多いし、早く公式から正式なメッセージを出すべきじゃないのかな、と思った次第です。
試合は楽しみにしてる!
---2/21 追記---
カスタマーセンターに問い合わせたところ、理由としては、このパフォーマンスによるもの。25日は終日封鎖で、パフォーマンス終了後も立ち入りは不可。残念ながら試合中は空いたままになってしまうようです。
立見席を購入済みの方には自由席への移動をお願い済みで、基本的には自由席で数が足りる計算になっているとのことでした。
万が一、足りなくなった場合は、B指定など他の席へ振替を予定しており、そこで差額の負担などは発生しないそうです(あくまでも優先は自由席で、他の席への振替は緊急の場合の処置とのこと)。
何件か問い合わせも入ってる雰囲気でしたが、公式発表、しないつもりなのかなぁ。。。
ラグビー体験イベント、「みんなのラグビー小学校」を取材しました。
ちょっと前の話になりますが、先週5日の日曜日ラグビー体験イベント「みんなのラグビー小学校」を取材しました。
記事でもご紹介させていただきましたが、主催のNPO法人夢さがしプロジェクトさんは本イベントを1年ぐらい前から準備を進められてきたとのこと。
いろんな体験をすることがその人の引き出しを増やすことになる、というのは本当にその通りだなぁ、と。会社員とたまにこういうライターっぽいことをしてるのも、いろんな人やモノに出会う機会ができてありがたい限りだなぁと思う今日この頃です。
ちなみに、記事の中には書ききれませんでしたが、モッチーこと望月選手はトークショーのさなかに子供を背中に乗せて20回腕立てをしたあと、体験中は100人近くの子供たちをリフトしていたことを申し添えておきます。
改めて文章にしてみるとすっげーな…。
日本でやってるメジャーなラグビーのだいたい/ジャパンラグビー ファンブック/島田佳代子
本当に久々の更新です。ほったらかしになってしまって…。
さて、今年でライターっぽいことをやりだして2年になります。週末だったり、半休取ったりでちょこちょこ書き続け、いつの間にか20本ほど。今年もうまく続けていきたい。もちろんブログも、ということで今日はラグビー関連の本の紹介です。
ジャパンラグビー ファンブック エディーからジェイミーへ 日本代表の軌跡
- 作者: 島田佳代子
- 出版社/メーカー: 新紀元社
- 発売日: 2017/01/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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著者の島田さんは1999年から2007年までイギリスに住み、これまでにもサッカー専門誌での執筆実績に加え、ラグビーに関する本も書かれていた方。本書はサブタイトルに「エディーからジェイミーへ」とあるように、2015年ワールドカップまでと、それから・セブンズや国内の状況などを軸に、そこに携わった選手・裏方のスタッフの方、あるいはトップリーグチームのGMさんなど、様々な方へのインタビューを織り交ぜながらまとめられています。
本書の軸としてご紹介させていただいた日本代表の2015年~2016年、あるいはジャパンラグビーの現在と未来ということで紹介されているスーパーラグビー(サンウルブズ)、トップリーグ、学生ラグビーの状況については、普段からラグビーが好きで追いかけてます!という人には「知ってるよー」と思うことも多いかもしれませんが、改めて整理された内容として読むことはマイナスにはなりません。もちろん、ここ数年で最近好きになりました!という方には端的にまとまっていますし、専門誌よりも読みやすいと思います。そして何よりも本書の価値を高めているのは総勢20名を超えるラグビー関係者へのインタビューでしょう。現役選手はもちろん、普段なかなか目にすることのない選手を支える役目の方まで、いろんな話を読むことができます。
と、いうことで広くいろんな方に手に取ってもらいやすい内容で、一通り日本のラグビーの現在地と、その背景はどんな感じで成り立っているのかを覗くところまで。ラグビー専門誌はちょっと違うんだよなぁ…という感じを持たれている方には特におすすめです。
余談ではありますが、誤字・脱字がちょっと目につくのは残念…。背景がわからないので憶測ベースではありますが、編集の方もそんなに詳しくないのかな…。そういう人材不足も日本のラグビー界の課題だと、個人的には思っています。
近さを楽しむならトップイースト、あるいはトップウェスト。
大変ごぶさたしています。本業のほうもバタバタしたり、なかなか考えがまとまらない中で、気がつけば月日だけがたってしまい、あっという間にトップリーグが開幕し、ちょっとだけ涼しい日もあって、いよいよラグビーシーズンが始まろうとしています。
ラグビー界隈ではトップリーグの集客数とか、月寒での開催の話とか、「19年に向けてどう盛り上げていくのか」という話が盛んに行われています。
まだまだ考えがまとまらない、というのが正直なところですが、例えばプロ野球のように毎日1万人を超える人たちが集まるようなスポーツには一朝一夕になれるものではありませんし、今の感じを見ているとトップリーグの集客とサンウルブス、日本代表、あるいはワールドカップにやってくるチーム同士の試合にいかに人を集めるのか、その先にどうつなげていくのかをそれぞれ分けて考えていく必要があるのかな、と思っています。それぞれに収益構造の違いもありますし、目的も違うと思うんですよね。トップリーグアカウントの体たらくを見てるとなんだかなぁ…となってしまうのですが。
そんな中、6月に1つクラブチームとしての要素を持ったチームにする、という発表を行った横川武蔵野アトラスターズ。企業チームでなくなることで逆に強化につながるのか、久々にラディキ=サモ、またフランソワ=エイスの2人の外国人選手も加わり、その戦いぶり、運営に注目しているチームです。近所(というか家から自転車で5分ばかし)の横河電機グラウンドで、トップイーストリーグの開幕戦を戦う、ということで、行ってまいりました。
試合のレポートはこちら↓
対戦相手のラガッツも熱いチームで、秩父宮などで見るのとはまた違った面白さがありました。また、今季からワイルドナイツスポーツプロモーションとしてラガッツのコーチングに参加しているミヤッキーこと三宅敬さんもウォーターボーイを務めながら試合をサポート。試合を通して大きな声でチームを鼓舞し、戦略を確認し、と活躍されていました。最終的な点差は開いてしまいましたが、ラガッツも最後まで切れることなく戦っていたように思います。
さて、この日試合が行われた横河電機グラウンドを始め、企業の自グラウンドで行われることが多い下部リーグ。最大の魅力はその近さではないでしょうか。
それはプレーが近いことでもありますが、
選手、チームが近い、ということでもあります。
ラインアウトのコーラーも務め、早くもFWをまとめてる感じのあったエイス選手。
200ミリ程度のレンズでも、22mライン付近から逆サイドのゴールキックにここまで寄れる…。
力強い突破から同点につながるトライを決めた安藤選手。
かつてのチームメイトとの再会もあったというラディキ=サモ選手。
するどいまなざしを送る三宅さん。
暗かったり、アナウンスがなくて何が起こってるかわからない、みたいなところは課題ですが、記事にも書いたように、選手たちが見送ってくれたり、試合後にクラブハウスを開放したりと、その近さはトップリーグ公式戦ではなかなか味わえないかも。
公式発表で700人、ということですが(たぶんもう少し少ないとは思います)、無料で見れるのもスゴい。募金箱とか置いとけばカンパが集まるんじゃないかとか思うのですが、顔見知りの人たち同士が多そうなので、逆に難しかったりするのかな。いずれにせよ、開幕だから来たという人たちも多いでしょうし、このあと成績が伴ってくる中てどうなってくるか、もあるでしょう。顔見知りが中心という点で行くと、うまく知り合いの知り合い同士をつなげたり、まったく初めての人たちを巻き込んでいく必要もある。こうやって地域に密着したチーム運営をしていこうとすると、まちづくりとかコミュニティ作りの手法が参考になるのかもしれません。
飛び込み&ギリギリに行ったこともあって、(あと全く皆さんと面識がなかったりもして)まともに選手やスタッフの方に挨拶ができなかったのが心残りですが、これからもアトラスターズの活動には注目していきます!
ラグビーにまつわる様々な「なんで?」を考えるために/ラグビーをひもとく・李スンイル
ラグビーはどうして前に投げちゃいけないの?あのごちゃごちゃの中で何をやってるの?どうして反則があってもすぐに止めないの?……etcetc。
ラグビーを見たことがあれば誰しもが通りそうな疑問、あるいはおススメしようとすると必ず聞かれるアレコレを、その歴史・成り立ちやラグビー憲章をもとにたどっていく一冊。
著者の李さんは関東ラグビー協会でもレフリーを務めるフリーライター。過去に「青き闘球部」「もう一人の力道山」「ラグビーのみかた」などの著作もあり、ラグビーマガジンでもルールやレフリングに関する記事・コラムの実績をお持ちの方です。
そんな李さんが2015年ワールドカップ以後の盛り上がり、そして2019年の日本開催に向けてラグビーの魅力をより広く伝えるために、それぞれのプレーやシーンの背景に何があるのかを、歴史的な経緯などから文字通り「ひもといて」いきます。
本は「フットボール」の成り立ちから、ルール(規則)とロー(法)、レフリーとアンパイアという話からはじまり、オフサイド、スクラム、ラック、モール、タックル、ラインアウトと、ラグビーの様々な要素に触れ、最後に「ラグビー憲章」についても解説します。種目としてのラグビーについてはもちろん、それぞれのプレーについて原理・原則、根幹にあるものは何か、というところから追っていく本書の内容は、他のラグビー関連本とは一味違った発見・面白さがあります。
最近ラグビーを見始めました、という人にはちょっと難しいかもしれないけれど、ラグビーをさらに深く見たい、友達を誘ったときにいろいろ聞かれたことに答えられるようになりたい、そんな人たちには特におすすめの1冊です。
本には関係ありませんが、セブンズすごいことになってきましたね!自分たちのペースをしっかり作って落ち着いた試合運びになってるように思います。今夜もがんばれー!