休日にライターのようにラグビーの取材をすることもある(けど最近お休み気味)

平日は私企業で営業マン、休日は時々ラグビーイベントとかの取材をしている30代男性のブログです。でも最近は本とか映画とかの話が多いです。

ライト「イン」サイト 拡張する光、変容する知覚

この展覧会は,自明すぎてあらためて振り返られる機会の少ない「光」という存在の過去,現在そして未来の可能性を,「知覚」という切り口を通してアートと科学を超えた視点から新たに照射するものです.

既存の視覚システムを参照しながらもそれを批評的に突き崩していく作品,光を通した逸脱的な知覚へと開いていく作品,光をかつてない方法で可視化する作品…….いずれも観客の知覚や思考とともに生じるダイナミックな体験そのものが「作品」として浮上します.

「ライト・[イン]サイト」展は,観客自らが光を介して「見ること,視覚,観察(sight)」の意味を問い直し,それによって新たな「洞察(insight)」を獲得していく契機となるでしょう.

メディア芸術祭に行くつもりが、火曜が休み、ということで行き先を初台に変更。
オペラシティのギャラリーは最後の1時間半額なので、
それまではわりと安いこちらの展示から。

「光」を中心に据えて、知覚・思考に訴える12作品(1つは見れなかったけれど)。
ここ20年間の作品が展示されている。
おもしろかったのはストロボを使った
インゴ=ギュンターの「サンキュウーインストゥルメント」
藤本由紀夫の「PRINTED EYE(LIGHT)」の2作品と、
アンソニー=マッコールの「You and I,Horizontal」。

「サンキュウ」では強いストロボを浴びることで、参加者のシルエットが
壁に焼きつけられる、という作品。
作者の意図としては原爆が投下された直後の閃光と、
瞬時のうちに消えた人々の残したシルエットを追体験させる、というものがあるらしい。
最初はまずシルエットが残る感動に気を取られるが、いくつもシルエットを焼き付けていると、
それがあっという間に消えてしまうことが印象的になってきた。

「PRINTED EYE」は逆に弱いストロボで、目に文字の残像を残す。
目を閉じるとしばらく文字が残る。
この文字は自分だけのもので、ほかの人には見えない(同じ状態になっていたとしても)
っていうのがポイントで、他者問題やら認識の問題を想起させられた。

「You and I,Horizontal」は一番印象に残った。
繊細なミストにプロジェクターから光をあてることで、
光による被膜のような立方体が描かれている。
3Dのような、どこかで見たことのあるようなものなんだけれど、
触れたことのないものというか、新たな知覚でした。


見たこともない世界、新たな知覚をもたらしてくれる、という単純なメディアアートの面白さ
(ある意味ではアートの面白さだと思うけれど)も確認させてくれる展示でした。

同時に開催されているOpenSpaceもおもしろかった。
以下の2枚は展示作品の一つ「思考プロジェクター」による、僕の眼と眼底。


http://www.ntticc.or.jp/Exhibition/2008/Light_InSight/index_j.html