本屋さんになる!
『本屋さんになる!』 書店・古書店を独立開業するためのアイデアとノウハウ (CWSレクチャーブックス) (2004/07/14) 岡崎武志+CWS 商品詳細を見る |
サブタイトルほどアイデアとノウハウが具体的に載っているわけではないんですが、
多くの「小さな本屋さん」の紹介がされています。
古書を中心とした本屋さんのオーナーさんたちのインタビューを中心としているんですが、
どのオーナーさんも本だけではなくて、「本のある場所」に対する愛情を感じられる本です。
ちょっと回り道をしてから気づいた人もたくさんいます。
離れてみて気づくこともあるんだね。
そういった思いが利益率の低さや、
本屋業の難しさを乗り越えようという意志につながっていることをひしひしと感じる。
新刊本を扱うだけが本屋でない。
10年先、20年先に複数の店舗を持っていて、大もうけしているとも思えない。
場合によっては収入も変わらない(場合によっては減ってるかもしれない)。
けれどもそれでも幸せ。
消費スタイル、ライフスタイルの変化がこんなところにも現れていると思います。
それはある意味成熟した社会で、
その中で自らの欲するところを知っていることの幸福が、
希望というか、いろんな形でにじみ出ているのかもしれない、と感じる一冊。