「産みの苦しみ」とでも言いますか/1000の小説とバックベアード
1000の小説とバックベアード (新潮文庫) (2009/12/24) 佐藤 友哉 商品詳細を見る |
小説とは何か、を問い続ける小説。
物語の中で行われる自問自答、あるいは「小説」に対する絶望、希望、
そういったものは全ての創作活動に付きまとうものだと思うけれど、
「言葉」に拠っている小説だからこそ、そういうものを「小説」にできるのかな、と思う。
現状に満足できないことの残酷さについても描かれているように感じます。
現状に不満を抱き続けられるのも一つの才能だと思う。
文学ゼミに進んでいれば、「日本文学」の歴史の浅さとか、
日本語による表現技法の諸々とか、色々もっと考える素養ができたのかもしれないんですが、あいにく。
最近こまめに書くようになって自分の思ったこと、感じたことを
うまく言葉にできないもどかしさを感じることが多くて、
もっといろんな言葉に、小説に触れたいと改めて思うこの頃です。