休日にライターのようにラグビーの取材をすることもある(けど最近お休み気味)

平日は私企業で営業マン、休日は時々ラグビーイベントとかの取材をしている30代男性のブログです。でも最近は本とか映画とかの話が多いです。

【映画】おとなの事情/罪を犯したことのない者だけが石を投げよ、的なイタリア映画。

タイトルは、見終わって思い起こした聖書の一節から。

同じゲームをできる人とだけ、この映画を見よう。

できなければ、一人で見よう。

 


映画『おとなの事情』予告編

ある夜、幼なじみたちがそのパートナーを連れて、食事会の席に集まった。新婚カップルのコジモとビアンカ、倦怠期の夫婦レレとカルロッタ、思春期の娘との確執を抱えているエヴァとそんな妻と娘の間に板挟みに合って悩むロッコ、そして最近“彼女ができた”が、ひとりでやってきたバツイチのペッペ。秘密なんてない、と豪語する気心の知れた7人は、ちょっとしたことがきっかけである携帯を使った“信頼度確認”ゲームを始める。ルールは、それぞれのスマートフォンをテーブルの上に置き、メールが届いたら、みんなの前で開いて読み上げること。電話が鳴ったら、スピーカーフォンに切り替えて、みんなの前で話すこと。
 やがて、電話が鳴り、メールが届き始める。ひとつコールが鳴る度に、暴かれていくそれぞれの秘密。妻に内緒で心理カウンセリングに通っていること、豊胸手術を受ける予定があること、浮気、そして性癖まで。たわいない遊びが、長年培ってきた友情と絆に波紋を投げかける……。
スマホに隠された“極秘の事実”が明らかになった時、夫婦、親友の信頼関係はどうなってしまうのか?

と、いうわけで、いかにも今日らしいテーマ設定で行われる、シチュエーションコメディみたいな、舞台にもなりそうなストーリー。

月食の夜に集まった7人。浮気だなんだの話であれば、スマホじゃなくても何かのきっかけでこの手の話はありそう。ただ暴き出されるものがそこで終わらない。

夫婦間の事情もそうだけど、セクシャリティの話も入ってくるのが、言い方が良くないかもしれないけれど、今日性のあるテーマ。終盤に出てくる「言えるわけないだろ、2時間ゲイだっただけでこの扱いだ」という一言は、自分もその立場じゃなければどうふるまっていたかわからない、と思うと、自分の胸にそっと手を当てたくなる。

 

スマホという、パブリックとパーソナルを行き来する存在。それをきっかけに、すべてがオープンになる世界って本当に幸せなんだっけ、という問いも投げかける。

張られた伏線をうまく回収しながらなだれ込むエンディング。賛否両論あるかもですが、この含みを持たせる感じが、いいと思う。