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休日にラグビーライターをすることもある。

平日は私企業で営業マン、休日は時々ラグビーライターをしている30代男性のブログです。ラグビー関連イベント、普及活動、マイナーリーグ、取材依頼もお待ちしております。

内容別ラグビー本ブックガイド

すっかり間が空いてしまいました。その間若き日本代表がアジアで躍動し、サンウルブズは惜しい戦いが続き(1度勝ったからと言って、エディーさんの叱咤を忘れてはいけない)、来週からはウインドウマンス…ほんとに年中ラグビーをやっているようになりました。

そんな中、話題としては唐突ですがラグビー本、たくさん出版されていますよね。2011年のワールドカップの後、大野選手や小野沢選手の本も出ましたが、エイムックのRUGGERも2015年までもたずに廃刊になり…という苦境が続いていたことを思うと、昨今のラグビー関連の本・ムックの点数は前回大会はもちろん、これまでの歴史を見てもその比ではなく、言い方はよろしくないですが、バブリーな勢いです。一方で玉石混合の状態になってしまっていることも確か。と、言うわけでそんな中で特にワールドカップ前後に出版されている本を中心に「こういうテーマならこの本が面白かったよ」というものをピックアップしてみました。

※すべて私見に基づくものです

 

・2015年大会を振り返りたい!

ワールドカップ前後に特にクローズアップしたい人におすすめなのは、こちらの2冊。

そして、世界が震えた。ラグビーW杯2015「Number」傑作選 (Sports Graphic Number PLUS(スポーツ・グラフィック ナンバー プラス))

 Numberで掲載されたラグビー関連の記事の再録。新しいものはないけれど、本誌が手に入りにくい状況なので、こちらをおすすめします。「Number文体」と個人的に呼んでいますが、文章のリズム感・雰囲気を存分に感じられる1冊です。

日本ラグビーの歴史を変えた桜の戦士たち

 

著者が「2015日本代表 全31名」となっているように、一人一人の選手が言葉を寄せている本です。アイブス=ジャスティンや、マイケル=ブロードハースト、クレイグ=ウイングなど、この本でしか読めないような選手の話があるのが最大のウリでしょうか。

 

また、来月にはこんな本も出るようです。

 ラグビー日本代表 1301日間の回顧録

 

 著者の斉藤さんは、この4年間すべてのテストマッチを欠かさず現場でご覧になられていた、という方(うらやましい!)。Webニュースや、後半でもご紹介している本などでも読める、戦術面での分析も含めて、期待しています。

 

・エディーさんってどんな人だったのか知りたい!

エディー・ウォーズ (Sports graphic Number books)

 

この4年間のエディーさんと日本代表を追いかけるルポ。個人的に思い出すのは2012年、フレンチバーバリアンズ戦に負けたあとの会見。エディーさんが本気で怒っていたのを覚えています。1ファンとして見に行った後で、やっぱりすごく悔しくて、その悔しさみたいなものをもっと強く持っているコーチなんだな、と思ったことを覚えています。今思うと、怒っている風だったのかもしれませんが…。以前にも紹介しています。

 

・五郎丸をもっと知りたい!

残念ながらケガで6月の代表選はもちろん、今季のスーパーラグビーへの挑戦も終わってしまったとみられる五郎丸選手。しかし、関連の本・グッズが一番出たのはやはりこの人です。「じゆうちょう」も出ましたよね。

彼のバックボーンやこれまでのラグビー人生について知りたいのであれば、大会前に出ていたこちらの本がおすすめです。

不動の魂 桜の15番 ラグビーと歩む

 

選手にフォーカスした本、という意味では、廣瀬俊明氏、田中史朗選手の本も出ています。田中選手の本は実はまだ読めていないのですが、これまでラグビー本を出していた出版社ではないので、ちょっとほかとは違った切り口になっているかもしれません。そして、オールブラックスに興味を持った人には英雄リッチー・マコウの自伝もいいでしょう。

なんのために勝つのか。 (ラグビー日本代表を結束させたリーダーシップ論)   

 

負けるぐらいなら、嫌われる~ラグビー日本代表、小さきサムライの覚悟

 

突破! リッチー・マコウ自伝

 

まったくどうでもいい話ですが、ラグビー選手の本のカバーって正面から腕組みしている写真が多いですよね。本の「見返し」という部分は赤い紙が多い印象です。

 

 

・これからの日本代表について知りたい!

結果を出したエディーさんが辞めて、新しいコーチは秋で、これから代表はどうなっていくの?という話には、やはりGMの岩渕さんの本を読んでみることかな、と思います。すべてが実現できるわけではないし、思った通りに行かないかもしれませんが、ある種マニフェストみたいなものなのかな、と思っています。

日本ラグビー論

 

・ルールがよく分からない、見方も一緒に教えてほしい!

大会の前後、五郎丸選手と同じぐらい出たのがこういったニーズにこたえるルール解説や観戦ポイントの解説本です。その中でご紹介したいのは、こちらの本。

ラグビーを最高に面白く見る方法: 疑問が解ける! ツボがわかる! (KAWADE夢文庫)

 

写真がモノクロでちょっとわかりづらく感じるかもしれませんが、文庫サイズで観戦のお伴にもいいサイズ。説明も比較的分かりやすいように思いました。

しかし著者になっている「博学こだわり倶楽部」って何者…。

 

 

・戦術的な話がわかるようになりたい!

ラグビーを見ていくうちに段々気になってくる人もいるであろう戦術・戦略。野球やサッカーに比べると、どうしてもプレー経験者はもちろん、試合を見る機会も少なく、解説も難しく…。そんな中、戦術に関する著作が多いのが斉藤健仁さん。このタイトルは日本代表の試合のシーンを取り上げ、ボールや人の動きを説明する図版も豊富。タイトル通りスクラムハーフの田中とフッカーの堀江というキーポジション、かつ親しみのある2人の話も豊富なので、スムーズに読むことができるのではないでしょうか。

田中史朗と堀江翔太が日本代表に欠かせない本当の理由 ~最強ジャパン・戦術分析~ (ラグビー魂BOOKS-1)

 

もう1冊紹介したいのが東海大学グループ全体の「学園ラグビーコーディネーター」というポジションに就いた土井氏によるこちらの本。

もっとも新しいラグビーの教科書―今、鮮やかに最新理論として蘇る大西鐵之祐のDNA

 

指導者向けに書かれたとのことですが、観戦する上でも試合を俯瞰して見れるようなポイントが盛りだくさん。理論編と実践編からなりますが、理論編だけでもぜひ読んでみてほしいです。「数」「スペース」など、ちょっと見る目が変わると思います。

 

ラグビーを題材にした漫画や読み物がいい!

現在進行中のラグビー漫画、秋にはアニメ化というこちらから。

ALL OUT!!(8) 通常版  (モーニングKC) (モーニング KC)

 

最初はキャラクターの名前だったり、色々引っかかるものもあったのですが、徐々に熱くなってきました。高校ラグビーを題材にした青春モノ、と言えば簡単ですが、主人公を中心にいろんな人物のバックグラウンドも描かれて進むストーリーに、今後も注目です。

 

人類のためだ。: ラグビーエッセー選集

ラグビーへの愛にあふれたライターさんといえば藤島大さん。古いファンの人たちには賛否両論あるみたいですが、とりあえず気にしなくていいでしょう。あぁ、好きなんだなぁというのが伝わってくる文章が、私は好きです。 

 

花園が燃えた日―高校ラグビー 北野vs.伏見工

スクールウォーズで有名な伏見工業と、大阪の公立進学校、北野高校の一戦を描いたルポタージュです。北野高校は前日本代表キャプテン廣瀬氏の母校であるとともに、この試合のウイングには若き日の橋下徹氏も出場しています。当時から強豪校であった伏見工業と、久々に花園に出場した地元北野高校。一進一退の展開が様々な伏線を織り交ぜながらつづられています。

今年、伏見工業は名前を変え、北野高校ラグビー部は存続の危機を迎えてしまっているわけですが、この話を知っていると、関西のオールドファンたちから一目置かれるかもしれません。

 

 

思ったより長くなってしまいました。お目当ての一冊が見つかれば何よりですが、ほかにもいろんな本が出ていますので、また機会を見つけてご紹介できればと思います。