休日にライターのようにラグビーの取材をすることもある(けど最近お休み気味)

平日は私企業で営業マン、休日は時々ラグビーイベントとかの取材をしている30代男性のブログです。でも最近は本とか映画とかの話が多いです。

ペルシャ猫を誰も知らない

久々、月に囚われた男以来の映画館に行ってきました。

ペルシャ猫を誰も知らない

ネガルと、そのボーイフレンドのアシュカンはともにミュージシャン。インディー・ロックを愛する彼らは、演奏許可が下りないテヘランを離れてロンドンで公演することを夢見る。しかしアシュカンは、無許可で演奏したという理由で逮捕され、ようやく釈放されたばかり。バンドのメンバーもばらばらになってしまった。2人は危険もかえりみず、違法にパスポートやビザを取得しようとする。

エンジニアのババクに相談した2人は音楽のためなら何でもござれの便利屋ナデルを紹介される。ナデルは2人が無許可でつくったCDを聞いて彼らの才能に驚き、国を出る前に、自分がCD制作の許可もコンサートの許可も取りつけてやると大見得をきる。

そのために、まずバンドのメンバー探しを始めた彼らは、有名歌手ラナ・ファルハン、牛小屋で練習をしているヘヴィメタル・バンド、3度逮捕され現在は密かに練習をしている友人のバンド、ババク率いるブルース・バンド、海外に言ったことのあるフュージョンバンド、イラン最高のラッパー、ヒッチキャスなど多岐に渡るミュージシャンの元を訪れる。

演奏許可など出るはずはない、と思っているネガルは、とにかく偽造パスポートが手に入るかどうかを心配している。2人はナデルに頼んで、偽造なら一手に引き受けている老人ダウッドの元へ行く。それでも不安がないわけでなく、ロンドンで演奏するための曲づくりははかどらない。コンサートさえ開けば、金は工面できると、ナデルは2人を安心させるが……。

公式サイト

ストーリーの通り。
物語自体は淡々と、訴えるようなというよりは、静かな印象を持ちました。
自分の価値観は自然と自由を求める若者たちの側に立ってしまう。
とはいえ、イランという国の歴史は、今の体制は西側に立つパーレビ朝を革命で打ち倒して
今のイスラム法による国家が産まれたわけで。
歴史の皮肉というか。
何が、どんな未来をもたらすか、わからないものだと改めて思う。

そんな深読みはしなくても、体制と戦う若者たち、その武器としての音楽のドキュメンタリーとしても十分。
あー、ロックだねぇというだけではなく、映画に登場するいろんなジャンルの音楽、
洗練された音楽、イランの街並み・・・。
そういうのを楽しむ、というとアレですが、そういうのを発見するだけでも。